そもそも金利というのはなんでしょうか。

紙幣や貨幣といったお金は、人類の歴史上において必要に迫られて作られたものです。

お金がない時代というのは、物々交換をしていました。

例えば米と魚を交換するといったことですね。

交換する者同士が、納得し、合意すれば、この物々交換は成立します。

ところが魚は、長期の保存ができません。

たくさん魚を保有していて、必要に応じて交換をしたいのに、魚が傷んでしまって思うように交換ができないといったことが生じます。

これでは困るので、お金という実体のないものを作り上げ、ものに値段を付け、お金を通して物の交換をするという方法を人類は考えついたわけです。

経済の発展とともに、こうした取引きの範囲というのは広がりを見せ、そのスピードも加速していきます。取引きの煩雑さは増大し、ますますお金の便利さが認識されるようになります。

このように非常に利便性の高いお金ですが、次第にお金そのものを貸し借りする必然性が出てきます。

本来、お金は実態のないものですが、お金そのものが価値を持つようになったのです。

そして、お金そのものの価値を測るものとして、金利というものが使われるようになったわけです。

ではなぜ金利は存在するのでしょうか?

今までは、交換するものが、まず手元にあって、それとお金を交換する手段として、お金は存在しました。

ところが、交換するものはないが、お金を使って交換するものを手に入れ、そのうえで物々交換するという流れが出てくると、お金を借りるという行為自体にも交換の原理が働くようになります。

「お金を借りる事と、貸すこと」という交換において、利子という考えが出てくるわけです。

つまりお金と利子の交換です。

現在の経済社会では、どうしても金利の存在は必要不可欠となっています。

例えば、銀行にお金を預ければ、利息がつきますよね。

非常に少ない金額ですが・・・

これは、預金者が銀行にお金を貸している状態といえます。

間接金融の状態です。

銀行は、預金者から預かったお金を企業などに貸し付けます。

この時、高い金利を付けて企業に貸し出しをします。

預金者と銀行との交換、銀行と企業との交換、この二つの交換において差があるのはなぜでしょうか?

それは、預金者は貸し倒れのリスクを背負ってないからです。通常、普通預金は1000万円までは保護されています。

これに対し、銀行などを通さないで、債券投資をする場合を考えてみてください。

これは、投資家が貸し倒れのリスクを背負うことになるため、預金金利よりも金利が高くなるということになります。

投資家になるためには、この「金利」というものの概念を学ぶことで資産を増やせる可能性が高まります。

ロバート・キヨサキさんは、

持ち家は負債だ

と云いました。

これは、長期住宅ローンの金利というものが高いというところに問題があるといっているのです。

ローンを払い終わるころのマイホームの価値が、購入当初よりも下がっているにもかかわらず、ローンは最後の最後まで高い金利で支払うことになります。

つまり交換条件が悪いということですね。

なのに、心情的には、持家という資産があることで、交換条件の悪さに気付かないのです。

こうしたことも、金利というものの概念がわかってくるにつれて納得が行くと思います。