老後2000万円不足問題の一件で、投資がにわかに注目されはじめています。

年金だけで老後を暮らせないのは前からわかっていましたが、あらためて国からインフォメーションされると不安になるものです。

しかし、ほとんどの人は証券会社で口座を開設することすらなく、日常の忙しさと時間の経過とともに老後の資金不足問題は忘れ去られていくでしょう。

それくらい人は、先々のことについて考えられない存在です。
言い方を変えれば、今の生活で手一杯ということです。

積み立てNISAやiDeCoをしたとしても、得られる利益は少ないわけで、問題の本質的解決にならない現実もあります。

ではどうすればいいのかとうと、投資の重要性を意識できたところで、まずは節約からはじめます。

投資は、その言葉どおり資材を投じるのだから、まずはお金を使うべきでは?
と思う方がいるかも知れません。

でも逆です。

まずは、お金を貯める必要があります。
投資をするにしても、先立つ種銭がないことには、投資はできません。

その種銭を作る方法として、副業であったり、給料の一部を貯蓄に回すというのは有効ですので、できる人は行ってみてください。

でも、誰でもできる手軽な方法として節約があるということです。

節約には、小さな節約から大きな節約があります。

節約効果が高いのが固定費の削減です。

それも、毎月結構な額を払っている家賃や通信費の削減です。

例えば、無駄に広いところに住んでいるならもっと適切な広さの安い家賃のところに引っ越すとか、スマホを格安SIMにするとか、たったそれだけで年間数万から十数万の節約が可能になります。

家族のある人だったら住まいを変えるのは結構ハードルが高いかもしれませんが、独身の人であれば家賃という固定費を下げることは意志さえあれば容易です。

また、通信費については最初の手続きは面倒かも知れませんが、一度やってしまうえば後はずっと通信費が安く済むことですので、ぜひ固定費を削減して貯金をすることから始めてみてください。

こうして、投資をするための種銭を作るのと同時に、ネット銀行の開設をします。

貯金はネット銀行に預けて定期預金に入れます。

定期預金は大した利息がつかないというのが知られていますが、ネット銀行の場合はメガバンクに比べてはるかに利息がいいのです。

ちなみに楽天銀行の場合、楽天証券とリンクすることで0.1%にすることができます。

0.1%でも大したお金にならないのでは?
と思う人がいるでょう。

確かにその通りですが、目的はお金を動かす経験と証券口座の開設にあります。
準備ができるまでは、当面の間、現状で一番利息がいいとされるネット銀行にお金を預けておくのがいいのです。

楽天銀行と楽天証券
もしくは住友SBIネット銀行とSBI証券でもいいです。

要は、ネット銀行と、ネット証券を開設して、お金を動かす経験と金融商品に触れる機会をもつということが重要なんです。

いままでATMから振り込みをしていたのをネット上から振り込んでみる。
これがお金を動かす経験になるんです(手数料無料の範囲内でします)。

最初は、パスワードやら2段階認証やら面倒くさく感じるかも知れませんが、慣れればこんな便利なものありません。

後々、証券口座から約定するときのいい練習になります。

実際に金融商品を約定する日は、まだまだ先の話だと思いますが、まずは何より
ネット上でお金を動かす経験が大切なんです。

お金を右から左に動かして、少しでもお金を増やす
こういう経験が大切。

貯金は、引き続き継続して、時々実施されている利息の高い定期預金のキャンペーンがあったら、3カ月ものくらいのものを中心にどんどん定期にいれては解約を繰り返してください。

ちなみに、SBIネット銀行では、キャンペーンで0.2%(3カ月もの)の定期預金をやっていましたので、私は400万ほど定期に入れました。口座開設後初めての場合はもっと利率のよい定期預金のキャンペーンがありましたので、気になる人はチェックしてみてください。

こうした行為は、お金の出入りを管理することになるので、知らず知らずお金の管理能力を高めることにつながります。

利息の高いネット銀行であっても定期で得られるお金は少しですが、それでも節約とのダブル攻撃であなたの貯金は着実に増えていくと思います。

いざ、金融商品への投資を始めるその日まで何をするかというと
金融商品の勉強です。

証券口座を開設したならば、毎日ウェブサイトにログインし、どんな金融商品があるのかをみたり、分からない用語を調べたりします。

大手証券会社のウェブサイトには、初心者向けの入門記事が充実していますので、こうした記事をくまなく読むだけでも相当な勉強ができます。

リスクを怖れない人は、この段階で実際に株などを購入してしまう方もいるでしょうが、金融商品のことがよくわからないうちは購入しないことをお勧めします。

もちろん、勉強したところで何が100%利益が出る商品か?なんてわかりませんが、
自分が何を買っているか?を分かっているのと、分かっていないのでは天と地の差があります。

ですので、定期預金でお金を増やしている間に、ぜひとも金融商品の勉強をすることをお勧めします。

金融商品には、専門用語が結構多くて、最初のうちは難しくてつまらない勉強に感じられるかもしれません。

そんな時は、「お金になる勉強なんだ」と思うようにしてください。

お金は皆さん好きですよね。
その大好きなお金を増えす可能性の高い知識を学んでいるんだと思えば、それほど苦痛にはならないのではないでしょうか?

他の人に公言する必要はありませんが、心の中で「お金が増えれば楽しい」って思えばいいんです。

決算書の読み方を学習して、自分が興味のある企業の決算書を読んでみるというのも良いですし、
投資は哲学でもあるので、有名な投資家であるウォーレン・バフェットの名言を調べてみるのも面白いでしょう。

バフェットの名言をひとつご紹介すると
「よくわからないものには投資するな」
というのがあります。

名言です。

分からないものにお金を投じるのは、投資ではなく投機です。
だから、まずは投資対象を勉強することがお勧めなんです。

節約と定期預金でお金コツコツ増やしている間に、金融商品のことを勉強する・・・・

そうすれば、いつの日か約定すべき時期が到来します。

金融商品は、いくらで買うかが非常に重要で、それには正しい商品知識と時期の適合が不可欠なのです。

準備をしていない人には、その時期が訪れても、乗ることができません。
しかし、準備をしていれば、いざというときに波に乗ることができるのです。

日本人は外国人に比べて、貯金性向が高いので、投資に踏み切るまでにかなりの時間がかかるといって差し支えありません。

でも、お金をもっと好きになって、もっと勉強して経験を積んでいけば、必ず大きなお金を投資に回すことができ、資産を築くことは可能だといえます。