投資のことを学び始めるとある矛盾に気付きます。
- 投資は稼げる
- 投資は稼げない
多数ある投資系の書籍には、2つの相反する逆のことが書いてあるので困惑します。
一体どっちなの?って思うんです。
例を挙げましょう。
長期投資と短期トレードのことです。
ある書籍には「短期トレードをするのは愚の骨頂だ」と主張されていました。
でも別の書籍には、短期トレードで軍資金を作って長期投資に回すべきと主張されています。
このような例は、他にもあります。
「投資信託は少額で始められるので、月3000円からでも少額でも利益を得られる可能性はある」といっていたり、
「投資信託は手数料が高いからよくない」と勧めている本もあります。
その他、貯蓄に関する考え方で意見が分かれることもあります。
ある著者は「貯蓄をしながらサラリーマンとしての仕事を一生懸命がんばることも投資だ」といい、
別の著者は「労働収入では経済的に豊かになることはできない、生活に必要なコスト以外は全部、金融商品に突っ込むべき」と主張しています。
こうした矛盾は、どうして起こるのでしょうか?
それは、投資というものが、いつ、何に投資するかに結果を左右されるものだからこういうことがおきるのです。
実は、それこそが最も教えて欲しいことなのですが、それは誰にも言うことはできません。
ウォーレンバフェットさんだって言えないでしょう。(教えてくれないでしょう)
その一番聞きたいことを言わない限り、投資の話は、どうとでも言えてしまう側面があります。
よく「株で確実に稼ぐ○○の楽な方法」のような書籍がありますが、こうしたノウハウ系の本は、実践しても間違いなく楽に稼げることはありません。
株の本が悪いといっているのではありません。
良書はたくさんあります。
でも、良書に書いてあるのは、投資についての考え方や生き方です。
つまり、投資の哲学が書いてあります。
そう。投資は哲学です。
全くの初心者が、大した資金もないのに、儲かるかどうかも分からない株に何百万も使うことができるまでには、ホントに自分の考えを変えなくてはならないのです。
実は、何を隠そう、私自身が、
株なんてギャンブルと一緒じゃないか?
長年、こんな思いを払拭できずにいました。
それが、投資という哲学を学んだことにより、実は人生そのものが投資なんだなと思えるまでになれたのです。
どんな学校に行くか?、会社員になるのか?、創業するのか?、会社を辞めるのか辞めないのか?
これらは皆、自分の人生においての投資です。
投資した結果、失敗したり、機会を逃したり、成功したりします。
このように考えられれば、しめたもので、あとは投資対象について、徹底的に研究していけば、いつ、何に投資すればいいのかがつかめてくるという訳です。
これは、決して平坦で短距離な道ではありません。
徹底的に研究しようとするとき、嫌いだと思っていることは続かないからです。
だから、まずは株を好きになることが大切です。
株そのものでなくても、株式会社って何だろう?とか、会社経営ってどういうことなのか?ってことに興味を持つのもグッドです。
私の場合は、投資をすることに対するものの考え方がすごく好きになって勉強を始めました。
- 人と違うことをする
- リスクをとらなければ果実は得られない
- 資産性のあるものを見抜く
こうした考え方は、カッコよく見えました。
一方、サラリーマンとして守りの姿勢に入っている人は、どうかというと
- 人と違うことはするな
- 会社で一生懸命に働け、そうすれば誰かが認めてくれる
- 節約して貯金をしろ、そうすればマイホーム(ローン)が手に入る
このような考え方をしています。
私は、決してこれをカッコいいとは思えませんでした。
自分自身、従業員としては、低収入でしたので、マイホームなんて買おうにも買えないということがあり、やっかみもあったかもしれません。
だから、ロバート・キヨサキさんが「持ち家は負債だ」と著書の中で主張するのを読んで、心が励まされた思いがしたのでしょう。
でも、負け惜しみでなく、本当に住宅ローンを30何年も払い続けるなんて、なんと大変なんだろうと、今では思います。
つまり、言いたいことは、
投資の勉強を始めると、矛盾した主張に翻弄されるから、しっかり勉強して、いつ、何に投資すればいいのか分かるようになりましょう
ということです。
株は儲かるという天使と、損をするという悪魔があなたに同時に語り掛けてきます。
そんな時、まずは、専門用語を覚えることから始めることがお勧めです。
天使と悪魔の言い分を理解するためです。
ETF、投資と投機の違い、外貨MMF、PER、個人投資家と機関投資家の違い、ポートフォリオ
一見難しく見えますが、興味をもって学べば、すぐに知識は身に付きます。
これが第一ステップです。
今後は、時間を投資して、徐々にステップアップしていけば、天使も悪魔もこわくはありません。