プログラミング学習書籍「たのしいRuby(第6版)」は初版の発売から17年も経過した異例のロングセラー本です。
前回の第5版から3年ほど待たされた待望の最新版です。
rubyを学習している人は、ぜひ書棚に一冊備えておいて損はないと思います。
最新版であり、今後数年は買い替える必要はありませんので、常に傍らにおいてページをめくる習慣を身に着けることをお勧めします。
書籍によるプログラミング学習を勧めている情報発信者は少数です。
初心者が文字を読むだけでプログラミングを理解するのは難しいので挫折するという意見が大半です。
ですが、それは書籍のみで完結しようとするからの話だと思っています。
ドットインストールやプロゲート、さらにはUdemyといった動画教材などと併用して、この「たのしいRuby」を読むと理解が深まります。
私自身、第5班を読んでいた当時は書籍のみの学習でしたが、書籍の中盤以降の内容はいまいち理解できませんでした。
しかし、Udemyの中村先生の講座を学習したり、ドットインストールとプロゲートを一通りやりながら「たのしいRuby」を読んでみたら、あらふしぎ、それまで説明が足りないと感じていた部分が、「過不足のない説明」にみえてくるじゃありませんか・・
これは、考えてみれは当然のことで、何らかのノウハウや専門的知識を文字で説明するコンテンツを作ったことのある方はアルアルだと思いますが、ある物事を説明するときには、すべての要素を説明しようとすると、かえってわかりにくくなるものなのです。
紙面の都合があり、すでに理解しているであろう前提知識には解釈を入れずに説明をしていくことになります。
例えば、数学のテキストでは、算数の段階の計算方法の説明はされません。
確率の計算を解説している紙面で、割り算の方法を説明したりしないのが普通です。
それは、紙面に限りがありますし、説明が多すぎると、かえってわかりにくくなるからです。
「たのしいRuby」も、こういった解説がなされています。
なので、初心者向けではあるのですが、まったくのプログラミング初心者にとっては、やや解説不足と感じる箇所もあるかと思います。
しかし、この本と併用して、ドットインストールやプロゲートの無料部分をやりつつ、たのしいRubyを読めば、納得のいく理解が得られるでしょう(書籍学習のメリットは理解したことを記憶に定着させるメリットがある)。
Rubyに対する理解が深まるほど、この「たのしいRuby」は楽しくなってきます。
レビューの中には「たのしいRuby」なのに楽しくないという意見がありますが、それはRubyというプログラムに楽しい要素があるということであって、マンガのように読んでいるだけで笑ってしまうという意味ではないことに注意が必要です。
楽しくなるのは「あっ今理解できたな。覚えたぞ」と感じる瞬間であり、この本にはそういう瞬間があります。
|